ハープで演奏された「シチリアーナ」をよく聴いていて、そのオリジナルを聴きたくなり購入。
「第3組曲」はどの曲も素敵で、イタリア合奏団は、その魅力を生き生きと美しく伝えてくれる。
「イタリアーナ」のピチカート、「宮廷のアリア」の中音域、「シチリアーナ」の低音部。
小さく鳴らしても、大きなヴォリュームでも、ヘッドホンで聴いても気持ちよく聴ける。
解説文にある「艶やかな音色、豊かな響き、ヴァイオリンに対する独特の美感」という言葉通り。
スタジオ録音では得られない、伸び伸びと広やかな音感は、イタリアのコンタリーニ宮殿で演奏されたもの。
パドヴァにあるパッラーディオ設計の宮殿広間は2層が吹き抜けで、
その天井に穴が開いていて、それが独特の響きと抜けの良さをもたらしている。
大きめの音量で鳴らし、三角形のセンターポジションで聴くと、
宮殿の広間で演奏を聴いているよう。
少なめのマイクで、アンビエントな雰囲気を掬い取るように録音されている。
コンタリーニ宮殿での録音については、
音楽プロデューサーの岡野博行さんのサイトで、詳しく知ることができる。