間寛平のアースマラソンの第一巻。
出発前から出発、鴨川(千葉の漁港)、そして太平洋横断までを収録したものである。
とにかく間寛平のすごさ、心を見せつけられるもの。
まず、アースマラソンは、寛平の夢から始まり、出発の2年以上前に、元マネージャーと二人で計画したもので、2年以上前から、トレーニングをし、その日まで準備したところから始まる。
50kmを20日間毎日走るトレーニングを1年以上前から始め、痩せたり、目が開かない位疲れたり、とそういう日々を続けながらも、出発までの日々を待つ。
いよいよ出発してからは、夫婦の愛が見え、さんまさんの友情が垣間見えたり、陸路はそれなりに面白かった。
そして、太平洋横断。
これは本当にドラマである。
2人でヨットに乗り、素人な寛平は凡ミスを繰り返し怒られっぱなしではあるが、キレることなく、必死に生きようとする。
そして船長も、命を預かる身として、常に気を使いながら、天候と戦い、食料の残と戦い、仲良く頑張るように努め、
寛平もそれにこたえようと明るくふるまう。
太平洋で一番波の高い日に、船長がマストに近づくと、危険を感じた寛平が必死に声を荒らげるシーンは生の声に聞こえた。
また、毎日やつれていく二人の顔もどこか生への執着が見えた。
時々かかってくる電話に、涙を流し喜び、
送られてくる天候のデータに、大はしゃぎする大人二人は、見ていて本当に気持ちいいものであった。
これを見れば、どこか旅に行きたくなるかもしれない。
いや、普段、どれほど自分や人、生というものを見て生きていないかがわかるかもしれない。
おススメです。