■流沙浄土変
昭和51年作の「流沙浄土変」は、
同年の初のシルクロード展に出品された一点である。
中国のタクラマカン砂漠を行く駱駝の隊商を描いた図で、
黄土色を基調とした重厚なマチエールの代表的優作の
一つである。
空にはこの隊商の行方を見守るかのように阿弥陀如来像が
描かれているが、それはいかにも「仏教伝来」で
デビューした平山郁夫ならではの発想とみなしてよいだろう。
(美術評論家 村木明氏による本作開設より抜粋)
【岩絵具方式複製画とは?】
岩絵具・胡紛などの質感・感触がそのまま生かされ
日本画の風合いが忠実に再現された特殊技法の複製画です。
■平山郁夫
1930年 広島県瀬戸田町(現・尾道市)生まれ
1952年 東京美術学校日本画科卒業
美術学校卒業と同時に東京芸術大学に奉職
1953年 「家路」で院展初入選
1964年 日本美術院同人
1976年 日本芸術大賞受賞
1991年 フランス政府よりコマンドール勲章
1993年 東京芸術大学学長
1995年 学長で退官
1997年 文化勲章を受章
ユネスコより世界文化遺産保護の
貢献に対し金メダル表彰を受ける
広島に『平山郁夫美術館』開館
1998年 文化勲章受章
2000年 奈良・薬師寺『大唐西域壁画』完成
2001〜2005年 再度東京芸術大学長をつとめる
2004年 山梨に『平山郁夫シルクロード美術館』開館
2009年 永眠(享年79歳)
ほかに、ユネスコ親善大使・世界遺産担当・特別顧問
東京国立博物館特任館長・文化財赤十字活動を提唱する
文化財保護芸術研究助成財団の理事長などをつとめた。
作家名 | 平山郁夫 |
題 名 | 流沙浄土変 |
技 法 | 岩絵具方式複製画 |
限定部数 | 821/1200 |
画面の寸法 | 天地41.0×左右53.0cm |
額縁の外寸法 | 天地57.7×左右71.4×厚み5.5cm |
額縁の仕様 | 金泥仕上額縁・裏面に吊り金具・ひも付き |
重 量 | 4.8kg |
装 丁 | 差し箱(黄袋付き) |
証 明 | 額縁裏板を開けた中に 朱印と限定番号入りの奥付貼付け |
状 態 | 【中古】 額縁の側面に細かいキズや擦れなどの 経年感がありますが、作品画面には劣化なく 正面から観た状態は良好です。 |