商品説明
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内容紹介(出版社より)
「地名は生き物だ」ということを、我々は忘れがちである。(「はじめに」より) 領主が使う呼び名から村人が使う呼び名へ変化したらしい荘園地名、上・下、東・西のつく地名、馬がいたとは限らない「馬場」、「地名が先か・人名が先か」問題、国宝「菅浦文書」に現れる地名を追うことで見えてきた土地利用の変化──。 中世から現代に至るまでの変遷を追うと、地名は必ずその指し示す範囲が人間の必要に応じて変化していることがわかる。平成の大合併で多くの歴史的地名が失われたことに危機感を抱いた著者が、北近江三郡(長浜市・米原市と彦根市北部)の荘園名、大字名、小字名などにひそむ歴史を、さまざまな視点から探る。はじめに ─地名を知ることの意義─第一章 荘園と地名 荘園の名が変わること ─「在地方荘園名」の成立─ 荘園名の継承 ─荘園名の復活と小地名化─ [コラム]地名から「下」が取られる話 [コラム] 村と方角地名第二章 地名の諸相 伸縮する地名 ─地名階層から見た歴史学─ 「馬場」・「番場」地名考 ─「馬」と無縁な「馬場」地名の話─ 琵琶湖の港「朝妻」のたどった歴史 条里制と地名 城郭地名「御館」に関わる歴史 [コラム]小字「サカサマ」は何が逆さま [コラム]地名が先か、人名が先か第三章 菅浦と地名 地名を通した中世菅浦の復元 菅浦の田畠と「惣」 ─地名による開発復元─ 〈参考〉検注帳・年貢納帳の分析 [コラム]菅浦の淳仁天皇伝説と「這坂」あとがき
目次(「BOOK」データベースより)
はじめにー地名を知ることの意義/第1章 荘園と地名(荘園の名が変わることー「在地方荘園名」の成立/藤原定家の荘園「吉富荘」の変遷/荘園名の継承ー荘園名の復活と小地名化)/第2章 地名の諸相(伸縮する地名ー地名階層から見た歴史学/「馬場」・「番場」地名考ー「馬」と無縁な「馬場」地名の話/琵琶湖の港「朝妻」のたどった歴史/条里制と地名/城郭地名「御館」に関わる歴史)/第3章 菅浦と地名(地名を通した中世菅浦の復元/菅浦の田畠と「惣」-地名による開発復元)
著者情報(「BOOK」データベースより)
太田浩司(オオタヒロシ)長浜市市民協働部学芸専門監。昭和36年10月、東京都世田谷区生まれ。昭和61年3月、明治大学大学院文学研究科(史学専攻)博士前期(修士)課程修了。専攻は、日本中世史・近世史。特に、国宝「菅浦文書」や、戦国大名浅井氏に関する研究を行なう。昭和61年4月から市立長浜城歴史博物館(現在は長浜市長浜城歴史博物館)に学芸員として勤務。平成23年NHK大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」では、時代考証スタッフをつとめた。平成26年4月から、長浜市長浜城歴史博物館の館長を3年間勤める。市民協働部次長を経て、平成30年4月から現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)