商品説明
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内容紹介(出版社より)
「これまで、感染症危機管理について包括的に論じ、理論化した書物は、世界的に存在しなかった。したがって、本書は、感染症危機管理という理論について体系的に記した、世界で初めての試みである」(「はじめに」より)日本の「失敗の本質」に新たに光を当て、軍事的概念を援用しながら平時と有事の備えのありようを手ほどきした力作。民間臨調報告書と同じく、長期化するコロナ危機における政府対応の是非への中間総括ともなっている。ーー船橋洋一氏(ジャーナリスト、アジア・パシフィック・イニシアティブ理事長)筆者は日本政府とWHOで感染症危機管理オペレーションの立ち上げと実行を経験した唯一の日本人。他の誰にも書けない待望の教範(テキスト)だ。ーー國井 修氏(医師、世界エイズ・結核・マラリア対策基金[グローバルファンド]戦略・投資・効果局長)「感染症危機管理」の重要性を説き、感染症、公衆衛生、公共政策の知識と経験を総合する本書は、危機克服へ向けた必読書だ。ーー細谷雄一氏(国際政治学者、慶應義塾大学法学部教授)日本の「感染症危機政策」に欠けている視点とは何か。「感染症危機管理」が国家の安全保障を左右する理由とは何か。WHOと日本で「新型コロナ」対策などの政策立案とオペレーションに従事した感染症危機管理の若き第一人者による救国の提言。感染症危機管理とは、地球上全体に広がる戦域の情勢と自国への波及を常に見極めつつ(国際的能力)、病原体の性状と動態を把握した上で現時点において利用可能な武器で対抗しつつ新兵器の開発を同時に行いながら(科学的知識)、危機管理組織の機動を操縦し(統治構造の知識・法律知識)、統率のとれた事態対処行動を行う(軍事的思考)ことである。このように、科学的知識・法律知識・国際的能力・統治機構の知識・軍事的思考の5要素は、感染症危機管理組織で責任ある立場を占める者に必要な最低限の素養である。本書では、国家戦略の視点から、その必要性と実際を解説する。序 章 感染症の国家戦略のためーー本書の目的第1章 感染症危機管理の目的ーー感染症危機管理のドクトリン1第2章 感染症危機管理の特性ーー感染症危機管理のドクトリン2第3章 平時の準備:事態準備行動(プリペアドネス)--感染症危機管理のドクトリン3第4章 危機時の対応:事態対処行動(レスポンス)--感染症危機管理のドクトリン4
内容紹介(「BOOK」データベースより)
WHOと日本で「新型コロナ」対策などの政策立案とオペレーションに従事。感染症危機管理の若き第一人者による救国の提言。日本に決定的に欠けている理論と視点とは何か。
目次(「BOOK」データベースより)
第1章 感染症危機管理の目的ー感染症危機管理のドクトリン1(感染症危機管理とその目的/国益の基本概念 ほか)/第2章 感染症危機管理の特性ー感染症危機管理のドクトリン2(危機の特性ー未知・霧・摩擦/危機に向かう姿勢 ほか)/第3章 平時の準備:事態準備行動(プリペアドネス)-感染症危機管理のドクトリン3(ヒトのプリペアドネスー人材育成と人的サージキャパシティ整備/モノのプリペアドネスー兵站物資の充実化と医療提供・ラボキャパシティ拡大 ほか)/第4章 危機時の対応:事態対処行動(レスポンス)-感染症危機管理のドクトリン4(指揮統制(C2:Command and Control)/指揮統制を可能ならしめる組織的要素(組織形態と運用概念) ほか)
著者情報(「BOOK」データベースより)
阿部圭史(アベケイシ)前WHO(世界保健機関)健康危機管理官、医師、専門は国内外の感染症危機管理、国際保健外交。1986年生まれ。北海道大学医学部卒業。ジョージタウン大学外交大学院修士課程(国際政治・安全保障専攻)修了。国立国際医療研究センターで初期研修医(脳神経外科専攻)を経たのち、厚生労働省入省。ワクチン政策や診療報酬改定等の内政政策、国連やWHO等の国際機関や諸外国との外交政策、国際的に脅威となる感染症に関する危機管理政策に従事。また、WHO本部で感染症危機管理政策、大量破壊兵器に対する公衆衛生危機管理政策、中東・アフリカ地域の脆弱国家における人道危機対応に従事。国連軍縮部生物兵器禁止条約履行支援ユニットでは、専門家として生物兵器対策に関与(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)